花火
7月31日。
平成最後の7月の夜に自転車でみなみ中通りを抜けて川沿いまで出た。
川近くのショッピングモールの一角にある玩具屋さんで花火を買った。
花火に「火の玉ススキ」とか「変色朝顔」とか名前がついてたのがよかった。
玩具屋さんには、懐かしくて面白いものがたくさんあった。また行きたい。
そのあと、食品売場で半額になったパイナップルとスイカ、お酒を買った。
風が当たらないところに蝋燭を立てて、小さな花火大会は始まった。
花火は魔法の杖みたい。
半分くらい花火をしたところで、川沿いの階段に座って仕事のことやこれからのことを話しながらスイカとパイナップルを食べた。
しゃりしゃりして甘くて、種が口の中でつるつる滑って、やっぱり夏はスイカだなと思った。
夏に、果物と一緒に飲むお酒は最高においしい。川沿いだとなお良い。
座ってのんびりしていたら、いつのまにか満ち潮になって川の水がみるみるうちに増えて来た。
花火を再開。
もともと人の多い川沿いではないけれど、夜も更けて、さらに人がまばらになって来ていたので、花火を両手に持ってくるくる回った。
満潮になって川の水が私たちの足元を濡らしそうになったので、焦ったけれど、勢いよく増えた水はすぐに引いていった。
散歩をしてたおじさんが一段高い歩道からこちらをみて「大潮じゃけぇのぅ…」と言った。
私たちは海のことに詳しくないから、おじさんの一言がどういうことなのか、分からなくて、「…大潮…」とつぶやいた。
花火を燃やしきって、街灯が映す自分たちの陰で遊んだ。
最高の夏2018だ。